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3.経費の見直し(2)

役員報酬の見直し

役員報酬を見直す、つまり、役員報酬を下げるということです。

ここでは、役員報酬控除の前で2,000万円の利益が出る法人を考えてみました。この会社で次の3つのケースについてみてみることとします。最初は、社長が役員報酬を600万円とって会社の利益が1,400万円であるケース、次に、1,200万円の役員報酬で会社利益800万円のケース、最後は、役員報酬1,800万円で会社利益200万円のケースです。個人で支払う税金と会社で払う税金を合計したらどのようなことが見えるでしょうか?実は、次のような驚く結果が出たのです。


2,000万円の利益計画の法人における役員報酬と税額の関係

ケース1 ケース2 ケース3
役員報酬 6,000,000 12,000,000 18,000,000
給与所得控除 1,740,000 2,300,000 2,600,000
差引所得 4,260,000 9,700,000 15,400,000
所得控除 1,000,000 1,000,000 1,000,000
課税所得 3,260,000 8,700,000 14,400,000
所得税 326,000 1,410,000 3,090,000
住民税 246,000 847,000 1,588,000
個人税額合計 572,000 2,257,000 4,678,000
法人利益 14,000,000 8,000,000 2,000,000
400万まで 1,232,400 1,232,400 616,200
400万〜800万 1,324,400 1,324,400 -
800万〜 2,687,400 - -
法人税額合計 5,244,200 2,556,800 616,200
個人法人税額合計 5,816,200 4,813,800 5,294,200
前のケースとの差額 - 1,003,000 481,000
左の表から、一番高い税金は5,816,200円で、逆に一番安い税金は、4,813,800円となっており、その差は1,003,000円にもなります。20年間こんな間違いをしていると、2,000万円以上の無駄な税金を払うこととなります。ケース2とケース3でも年間で481,000円で、同様に20年では960万円にもなる。繰り返して言いますが、これらは無駄な税金です。払わなくても良い税金です。前にこの税金の仕組みについてはお話したのでおさらいになりますが、法人税の課税所得は800万円以下が、個人の課税所得は900万円以下が税率が低いのです。ケース2は見事にこの要件を満たしていることになります。税金面だけからの役員報酬の見直しですが、税金もまた大きな決定要因ではないでしょうか。



一般的に中小企業経営者の役員報酬は、会計事務所との話し合いで決めることが多いといえます。そして、いいかげんな会計事務所は、役員報酬を多めにして、会社の利益を赤字にしてしまうのです。

従業員給与の見直し

役員報酬を下げたら、最後に手を着けなければならないテーマは従業員給与の見直しです。給与は仕入に次いで最大の経費です。戦後、日本の賃金はすさまじい勢いで上昇していきました。私が高校を出て、初めて安田生命からもらった給与の額は、14,000円でした。それが今は20万円にも跳ね上がっているのです。これをもし、私が就職した当時の給与ベースに戻すことができるなら、中国など敵ではないと思います。この給与の急騰という現象が、日本の弱体化の一因であるような気がします。

次の会話は、私の顧問先で昨年の11月にあった実際の例です。社長の役員報酬2,400万円、会社の赤字1,000万円という会社でした。

私: 「社長、どうしてこんなに高い役員報酬をもらってるんですか?社長の場合、役員報酬の上限は1,400万円ですよ。以前の顧問税理士さんはこの点について何か言わなかったんですか?」

社長: 「何も言ってなかったですね。」
私: 「社長、生活費にどの位必要なんですか?」
社長: 「住宅ローンがあるわけでもないし、月々50万円もあれば充分だね。」
私: 「それでは、役員報酬の月額を今の半分の100万円にしましょうか?」
社長: 「結構ですよ。」

ここまでの流れは何もよどみがありませんでした。以前の顧問税理士は、会社を赤字にすることを考えていたのだと思います。赤字にしておけば、税務署の調査が少ないと考えており、調査がない方が、税理士の仕事は楽だと考えていたのか、あるいは、会社の利益と個人の所得をあわせて考えていなかったのか。結局、役員報酬の月額を200万円から100万円に下げることで話は終わった。いいかげんな会計事務所にみてもらっていると、役員報酬は何年も同じ額を続けているケースにあいます。ちっとも会社の現状を把握していないのです。つまり、会計事務所の怠慢であると思うのですが、問題は次です。

私: 「社長、この機会を逃したら、従業員の給与を下げるチャンスはないです。従業員のみなさんを集めて、『私の役員報酬を半分に下げた。ついては、来年1月からみんなの給与を一律20%カットしたい。』と伝えてください。社長が考える範囲で何か問題がありますか?」

社長: 「誰か辞めるのではないだろうか」

社長の不安をよそに、数日後、全社員を集めて給与引き下げの話をしました。結果は、全面オーライでした。誰も辞めなかったし、誰も文句を言わなかったのです。社長が自分の役員報酬を下げた時は、従業員の給与を下げるチャンスなのです。自分だけ悩んではいけません。従業員もこの会社で生きているのです。従業員の幸せは、会社が継続することなのだと肝に命ずるべきなのです。潰れることが最大の従業員に対する裏切りなのです。

ここのポイントは、役員報酬を「いくらから、いくらに下げた」ということを言わないことです。下げた後の役員報酬100万円の金額は言わないことです。半分にしたということを強調することです。100万円の役員報酬でも高いと考える従業員がいるからです。

この結果、社長の役員報酬の減額1,200万円を含め、年間で人件費6,000万円圧縮することができました。1,000万円の赤字体質の会社が、5,000万円の利益体質の会社に変わったのです。今、利益対策で悩んでいます。

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